私たち人間には約60兆個細胞があると言われています。その核となるのが幹細胞です。
幹細胞とは人の身体を形成するうえで、臓器や血液などさまざまなものに変化する能力“分化能”を持つ物質です。

ヒトの幹細胞の数 細胞の数は20歳まで増え続けますが、その中でも幹細胞の占める割合は年齢とともに減っていきます。 生まれた時には60億ある幹細胞ですが、20歳では10億、40歳で3億、60歳ではたったの1.5億まで減少してしまいます。幹細胞は怪我した組織を治癒させ、死んでしまった細胞を補います。 こうすることで、 幹細胞は私たちを健康に保ち、早すぎる老化を防ぎます。
幹細胞の寿命が120年と言われているため、人間の寿命もその程度なんですね。

幹細胞とは、ヒトの体内に存在する細胞の「元となる細胞」のことです。幹細胞には「自己複製能」と「分化能」というふたつの能力があります。
幹細胞が持つ「自己複製能」とは、自分自身と同じ細胞を複製する能力であるのに対し、「分化能」はひとつの幹細胞が異なる種類の細胞に分化する能力で、これらの能力によって血液や骨、皮膚、筋肉などが生成されます。
幹細胞は「多能性幹細胞」と「組織幹細胞」のふたつに大きく分けられます。多能性幹細胞は体の中にある様々な組織幹細胞を作り出せる一方、組織幹細胞は血液や神経といった特定の細胞を作ることに特化しています。
しかし、研究の結果、ヒト由来の歯髄・脂肪・臍帯(さいたい)・骨髄などに存在する組織幹細胞(間葉系幹細胞)には、軟骨や脂肪、神経といった細胞に分化する「多分化能」があることがわかりました。

このことから、歯髄や脂肪、さらに臍帯由来の幹細胞を活用することで、難病治療だけでなく、アンチエイジング、若返りといった予防治療でも効果があるとされています。